第6章 私の初任務とあの人の存在
「《こんにちは、お嬢さん》」
私がゴミ箱の上に腰かけていると、ブロンド髪のお姉さんが声をかけてきた。私は微笑んだ。
「こんにちは、お姉さん。私に何の用?」
すると、女の人は私に微笑む。
「《あなたを助けに来た、女騎士ってところかしら?》」
つまり、自分は敵ではないことをつたえたいらしい。彼女は彼らの仲間ではないようで、こちらへ来ようとしていた彼らが警戒してこちらを見ている。私はゴミ箱から降りた。
「《お手をどうぞ。可愛い子猫さん》」
私は彼女の手を見た。綺麗なすらっとした指に白い肌。だが……
「《女騎士にしては、随分銃を使いこなしているのね》」
「え?」
クスッと笑い、私は思いっきり彼女の靴を蹴り飛ばした。靴は思いっきり脱げて、彼女の体勢が崩れる。私は走り出した。
「ちょっ………待って…待ちなさい!!」
待てと言われて止まるなら、最初から逃げてない。後ろから男達が私を追ってくる音がする。だが、ちょうど人だかりが出来ている時だったので、体の小さい私と違ってかき分けるのは大変そう。私はその隙に彼らをまくのだった。