第6章 私の初任務とあの人の存在
「きゃー!おじ様に隠し子がぁ!?」
蘭お姉さんたちの教室に入ると、何やらカフェをやっているようだった。園子お姉さんは短いスカートを身を包んだメイドさん。
「うるせぇな! お前らが連れてきたんだろうが!!」
「お父さん、ありがとね。なずなちゃん、来てくれてありがとうね」
蘭お姉さんは可愛いメイドさんだった。
「蘭お姉さん可愛い!!」
そう褒めると、蘭お姉さんは照れたように頬を染め、ありがとうと言った。それに園子お姉さんは不服そうだった。
「もちろん園子お姉さんも可愛いよ!」
そう笑いかけると、途端に機嫌がよくなり、ホッほほほーと笑った。
「あ?あの探偵坊主は一緒じゃねぇのか?」
「新一たち男子は裏方なの。呼んでこよっか?」
「…いや。他のところ回ってからまた来る。おい、行くぞ」
ほかのメイドさんと戯れていた私をひょいっと抱き上げると、おじさんは教室をあとにした。
「………おじ様。本当にガキンチョの父親みたいね」
と、園子お姉さんが呟いているのを聞きながら。