第6章 私の初任務とあの人の存在
「……も…もう……無理………」
私はガクガクとする膝を抑えながら、荒らげる息を落ち着かせた。
「まだ予定よ10分の1もこなせていませんよ?」
私の前ではニコッと悪魔のような笑みを浮かべるバーボンの姿が。
「……お、おいおい、バーボン…。流石にこれ以上は……」
「スコッチは黙っててください」
これは僕が任された任務ですので。そうバーボンは言うと、私の方を向いた。ひっ…。顔が引き攣るのが分かる。笑顔で怖いと思うなんて……ジン以外にはありえないと思っていたが、訂正しなければならない。
「ほら、なずな。まだできますよね?」
バーボンもめっちゃ怖い。
そして、私はめちゃめちゃに鍛えられ、次の日筋肉痛で苦しむのだった。