第6章 私の初任務とあの人の存在
「ここにいたんですか」
「あ、まま!!」
私は後ろを振り向き彼の元に駆け寄った。バーボンは、私を上手く抱き留めると、私が持っていた銃をちらりと見た。
「昨日はジンがごめんね。ドア大丈夫だった?」
「あなたが謝ることではありませんよ。ドアは使い物にならかったので、昨日はスコッチの部屋に泊めてもらったので、大丈夫ですよ」
やはりドアはダメだったらしい。私はちょっと苦笑いをして、ふと後ろに見知らぬ男の人がいるのに気づいた。…………バーボンと共にしている髭面の男…確か名前は………
「…スコッチ?」
「おっ、正解!初めましてだよな?俺はスコッチ。よろしくななずなちゃん」
やけに人懐っこそうな顔を向けるスコッチ。2分の1の確率だったが、当たってよかった。
「私のこと知ってるの?」
期待の新人として有名な彼らならまだしも、私はただのジンの駒だ。彼が私を知っていることが驚きだ。
「そりゃあ…なぁ?」
何故か言い辛そうにバーボンに助けを求めるスコッチ。バーボンもいい辛そうだ。私はピンと来た。
「………あぁ!ジンの隠し子だって噂?あれ、デマだよ」
誰がどう見たって、私がジンの子供ではないことくらい人目で分かるだろう。すると、2人は少し苦笑いをした。…え?違うの??
「……そんなことより、あなた今回の任務知ってるんですか?」
………あ、話変えた。