第5章 黒の組織の重要人物
次の日。私はさっそく行動に移した。
「あ、ママだー!!」
バーボンの姿を見つけると、私は彼に抱きついた。その時の彼の顔と言ったら傑作だった。
「………やぁ、なずなちゃん。いきなり走ると危ないよ」
だが、流石腕のいい探り屋と言われただけある。一瞬で切り変えて、作り顔に戻る。私はかがんだ彼の首に抱きつき、くすくすと笑った。
「またアイス食べに連れてってね!じゃあ、またねママ」
ちゅっと頬にキスをして、ませた感じにし、私はウォッカの元に戻った。
「………………ゼロ、お前……」
「違う!!そんな顔で見るなスコッチ!!!」
後ろでそんなことを言い合っている声を聞きながら、私は上手いこと仕返しができたとニヤリと笑うのだった。