第5章 黒の組織の重要人物
~誰かside~
朝、俺はいつもの時間にアニキの部屋を訪れた。ドアをノックして入ると、そこにはビシッと決めたアニキが……………
「え?」
いなかった。アニキはまだベッドの中で、アニキに抱きしめられるように寝ているのは、なずなだった。え、なんでなずな、アニキと同じベッドに?え、まさか毎日こうやって寝てたのか?はてなマークが頭にたくさん浮かんだが、ふと時計を見て今が何時か気づく。
「あ、アニキ!起きてくだせぇ!アニ……」
「うるせぇ」
ドンッと音が俺の耳の横を通り過ぎ、後ろを向けば壁に新しい大きな穴が。…………そういえばアニキ、朝が弱かったと今更ながら思い出す。なずなが来てから、アニキを起こすのは俺の役割じゃなくなったからな。
「あ、アニキ…休んでいるところすいやせん。顔合わせの時間が………」
「…………」
軽く舌打ちをし、起き上がるアニキ。そして、鋭い眼光で俺に一言。
「飯は?」
俺は慌てて、冷蔵庫を開けた。