• テキストサイズ

赤井さんちの一人娘

第4章 黒の組織にて


鬼ごっこは私の勝ち逃げだった。何故なら、私は小さい体を利用して、換気口から逃げ出したからだ。……死ぬかと思ったぁぁぁ!!

「……フンッ」

ジンは車に乗り込んできた私を鼻で笑い、車は発進した。

「……はい、言ってたデータ」

「よく取れたな」

私がジンにデータを渡すと、ウォッカが私に労いの言葉を投げた。私は運転席に顎を乗せ、ウォッカの首に手を回した。

「FBIが来た、知ってたでしょ?」

「ああ」

ウォッカの代わりにジンが答え、私ははぁーっと息を吐いた。つまり、私は試されてたってことか。

「やけにあっさりしてんな」

もっと喚くかと思ってたぜ、とウォッカが言うので、私は別にーと言った。喚いたって何も変わらないし。

「それより、早く寝たい」

と言い終わる前に、私の瞼は閉じられた。
/ 214ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp