第14章 季節外れのハロウィンパーティーは悪夢からの良心
「あーあ…」
勿論、私は薬なんて飲んでいない。飲んだふりはしたけど…。コナンが灰原哀に扮しているのにも気づいているし、ジョディが内密に私を保護しようと動いていたことも知ってる。だが、私の意志を無視して、薬まで仕込んだのは流石にやり過ぎだとは思うけど。
「ベルモット!!」
ビリッと新出医師の顔マスクを破いて現れた…ベルモットのお姉さん。相変わらず絵になる人だ。私はそれを少し離れた高台から見つめていた。隣にはスコッチもいる。
「しっかし、替え玉頼むの疲れたぜ。特に、お前と同じくらいの身長を探すのは骨が折れたぜ」
背伸びをする彼に、私は労いの言葉をかけた。それと同時に、パァン…という発砲音が聞こえた。
「…さて、そろそろ準備しようかな」
私もんーっと腕を伸ばし、首を鳴らした。さて、この場を収めましょうか。私の目の前では、灰原哀が江戸川コナンであると変装を明かしているところだった。