第14章 季節外れのハロウィンパーティーは悪夢からの良心
~誰かside~
季節外れのハロウィンパーティーの開催中。阿笠家に鳴り響いた電話を取ったのは、風邪を引いている灰原哀だった。彼女が出ると、以前診察した新出医師が自分だと名乗った。
「風邪が長引いているから、キチンとした設備がある病院で診てもらった方がいいね。よかったらこれから迎えに行くよ」
灰原は彼の迎えが来るまで大人しく待つ事となった。季節外れのハロウィンパーティーへと行った子達は、無事に楽しんでいるだろうか…彼女たちが楽しみにしている様子を思い浮かべながらそんなことを考える。特に楽しみにしていた様子の彼女…七種なずなはまだあったことの無い義父と笑顔で過ごしているだろうか…普段なら考えることの無いことを思いながら、時を過ごす。しばらくすると、インターホンが鳴り響いたので、新出医師が迎えに来たと思った。念のためにチェーンを掛けたまま扉を開ける。そこにいたのは……
「灰原さん、風邪大丈夫?」
義父と一緒にいるはずのなずなの姿があった。