第14章 季節外れのハロウィンパーティーは悪夢からの良心
~誰かside~
俺が蘭の友人である園子と会場に着くと、そこには様々なモンスターに仮装した人で溢れていた。なんで招待される側がこんな格好せにゃいかんのだ…そんな愚痴を零しながら、招待状を受付けに提示して、記帳を済ませるとボロボロの船へと乗り込んだ。
「なずなちゃん、来てるんですって。よかったですわねおじ様」
俺はそれに対し曖昧に返す。なずなにも届いていたという招待状は保護者と一緒に来ることが条件だったようで、あの少女とは別行動を取らざるを得なかった。くそ…
「もしあいつの保護者と会ったら、一発殴ってやろうと思っていたのによ!!!!」
「おじ様おじ様…気持ちは分かるけど落ち着いて」
園子が周りを見るように言うと、渋々上げていた拳を下ろす。だが、あいつの保護者には一言言ってやらんと気がすまなかった。
「あっ!! おじ様!! あそこ!」
不意に指を指す園子。その方を見れば、あいつが仮装すると言っていた小さなかぼちゃ頭が見える。かぼちゃ頭と一緒にいるのは、頭何個か分高い同じかぼちゃ頭だった。……あいつかっ!!!! 俺は拳を握りしめ、人混みを押し分け先へと進んだ。
その後、亡霊船長が殺害され、殺人事件が幕を開けるとは知らずに…。