第13章 主人公に巻き込まれる日々かと思えば、私が巻き込んでいた
「……あ、き、君!!」
私たちに声をかけた人物…私が振り返る前に、元太が私たちの前に立ち塞がり叫んだ。
「誘拐犯だ!!」
と。それに続くように、光彦と歩美も叫ぶ。
「スーツにメガネ…犯人の特徴に当てはまりますよ!!」
「それに、犯人はいつも子供が多い公園に出没するって言ってたよね!! ここ公園だよ!!」
そして、3人は顔を合わせて…そして…頷いた。
「「「確保ぉ!!」」」
3人とも私たちの制止を聞かず、飛び出した。その不審者は慌てたように首を振った。
「ち、違う!! 俺はそこにいる彼女の…七種なずなくんの知り合い……うっ!?」
私の名前が出て、コナンと灰原が私を見る。え、私の知り合い…?まじまじと見て…そしてハッとする。
「風見のお兄さんだ!?」
そして、私は彼の前で自分がどんなキャラだったかを思い出し、3人の勢いに負けないように勢いよく彼に抱きついた。
「私に会いに来てくれたの! またご飯食べに行こうっ!! なんなら、膝枕でもいいよ!!!!」
「ば、馬鹿!! それは忘れろ…!!」
せっかく不審者扱いから逃れそうだったのに、私のこの一言のせいで不審者感が増した風見お兄さん。私たちの後ろで、麻酔銃を構えるコナンがいなことを私は知らなかった。