第12章 新たな転校生は波乱の幕開け
だけど、2人は無傷ではないが無事だった。どうにか燃え盛るビルから脱出できたようで、シェリーはどのような魔法を使ったのか…灰原哀になったと気付かれなかった。それを聞いた時、私は心底安堵したのは言うまでもない。実質、私が2人の安全よりスキーを取ってしまったのは言うまでもないことなのだが…。
「でも、ジンたちはそんな中…しっかりとピスコ殺しているんだよなぁ…」
ちゃんと任務はこなすあたり、流石幹部だなと感心する。だが、クソ親父たちは今回ただ働きみたいなものだ。想定外の出来事があり、結局彼らもFBIが紛れ込んでいるということを隠すだけで精一杯だったよう。
「やっぱり隠れて動いているからかなぁ…。動きが鈍い」
これは今後、FBIに期待するのはやめておいた方が良さそうだ。ちなみに、今回クソ親父は本国に戻って任務しているみたいなので、不参加だった。それを最初に知っていれば頼まなかったのに…と頬を膨らませても仕方がない。
「なーに、ブツブツ言ってんだよ」
私の頭を小突いたのは、コナンだった。その後ろには歩美、元太、光彦…そして灰原哀や阿笠博士がいる。夢ではない…私は今から念願だったスキーに行くのだ!!