第3章 悪の組織
髪が長いから少し大変だったけど、ようやく大体は拭き終わった。でも、やっぱりすぐにでもシャワーを浴びた方がいいと思う。私は自分の髪を拭きながらそう思った。
「…それで、例のネズミは捕まえたか?」
ずっと黙っていた男が口を開いた。助手席の男は頷き、答えた。
「暴れてましたんで、薬を打っときやした」
害虫駆除の話だろうか?私は大きく欠伸を1つした。普段なら、もう夢の中。二人の会話が遠のく。頭が下がる。………眠い…。着いたら起こしてくれるだろうか……。もういっそ、車の中で放置でも…いっかぁ。そして、私は眠りに落ちた。