第10章 江戸川コナンとの再会
中へと入り、益々目立つウォッカとジン。まだ対象者が現れるまで時間もあるため、ウォッカがソフトクリームを買ってくれた。
「んー!! 美味しい!! ほら、パパも食べて食べて!!」
パパと呼ばれ、少し照れくさそうなウォッカ。促されるまま、私が差し出すソフトクリームを食べようと口を開く。だが…
「うわっ!?」
ボタッ…いきなり引っ張られて、ソフトクリームが半分下に落ちる。…あーあ…勿体ない。
「………パパも食べたいの?」
私はいつもより距離が近いジンにそう尋ねた。やっぱり黒い服は暑いのだろうか? てっきり断れるかと思ったが、案外素直にパクッとソフトクリームを口にするジン。食べ慣れてないのか口にソフトクリームがつく。
「パパ、美味しい?」
「………甘ぇ…」
私が口元を拭ってやると、鬱陶しそうにするジン。私はもう少ししかないソフトクリームをパクッと食べた。ペロッと口元を舐めると、ジンが私の口元を指で乱暴に拭った。
「痛いよ」
もうしないからと身をよじっていると、ふと視線を感じた。ウォッカを見ると何だかポカンとした顔をしている……なんだ?
「い…いやぁ……兄貴もそんな顔…するんですね」