第10章 江戸川コナンとの再会
「めっちゃ目立ってる…」
正直、近寄りたくもなかったが、ウォッカが呼ぶので渋々そちらへ足を向ける。
「どうした? 元気ねぇな」
正直ウォッカだけなら、なんとか言いくるめることができるが、ジンがいるとそうもいかない。私は曖昧に笑った。周りはあまりにも不釣り合いな私たちに疑惑の目線を送っている。
「ひ…久しぶり!! パパ!!」
私はできるだけ家族を振舞おうと、ウォッカに抱きつこうとするが、ジンがヒョイッと私を掴みあげた。………え……
「…………ど……どうしたのパパ?」
周りがジンの眼光を見て、ザワっとなる。聞こえてくる言葉は虐待…だった。ここで通報は流石に不味い!! えへっと私はジンに笑いかけた。
「………」
ポイッと私をウォッカに渡し、スタスタと中へと入るジン。私達は顔を見合わせ、ウォッカがハッとして私を抱えたままジンの後を追うのだった。