第10章 江戸川コナンとの再会
「パパー!! 私あれに乗りたい!!」
「こらこら。急に走ると転ぶぞ」
浮き足立つ家族の中、私はスコッチが運転する車から降りた。今日はここである取引がある。私は後方支援…と言っても、もしも仲間連れで来ていた場合の処理を担当するだけなのだが。
「じゃあ、また連絡してくれ」
昨日はぐっすりと寝れたようで、晴れやかな顔をしたスコッチが、私に手を振る。私も振り返して、ジンたちを探した。
「まっ、探すまでもないか」
ここは新しくオープンしたばかりの遊園地。幸せそうな家族がいる中、黒を身にまとったジンとウォッカが浮かないわけがない。いや、仮にも彼らは幹部。流石に遊園地にいつもの服で来るわけが………
「お、なずな!!」
ウォッカの声が聞こえ、私がそちらへと顔を向けると………
「………黒い……」
やっぱりいつもと変わらない2人がそこにいたのだった。