• テキストサイズ

赤井さんちの一人娘

第9章 スコッチと幹部昇進


~誰かside~

「気が進まないなぁ」

なり続ける携帯をため息混じりで見るなずな。組織から支給されたものとは違う携帯。この携帯が鳴ることはまずない。ジンからの仕事は俺が受けているし……。

「俺……席外そうか?」
「ううん、大丈夫」

俺がいるから取れないのか…と気を利かせたが、なずなは首を振った。

「どうせ大した話じゃないし」

温厚な彼女には珍しく、そう言い放った。そして携帯が鳴り終わると、なずなはその携帯を机に置いたまま、俺に手を差し出す。

「スコッチ、宿題、手伝って」

今日は宿題沢山出ちゃったの…そう困った顔をするなずなに俺は思わず笑ってしまう。黒の組織の幹部であり、あのジンのお気に入りという異彩を放つ彼女だか、蓋を開ければただの少女に変わりないのだ。

「ああ!! そんなもん、ちゃっちゃと終わらしちゃおうぜ」
/ 214ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp