第7章 殺しの任務
~別side~
あぁ…僕は母親の手を嬉しそうに取る少女の後ろ姿を見た。一目惚れだった。父親の腕を組み、微笑む彼女の姿を見て、俺は心を奪われた。運命だと思った。年の差なんて関係ない。彼女も僕のことを必要としているはずだ。そのためには……あの女…邪魔だなぁ…。僕は近くのボーイに声をかけた。
「君、彼女がゲストルームに行きたいらしいから、連れて行ってあげてほしいんだ。あぁ、僕からっていうのは内緒にしてくれ」
僕はゲスト専用のカードを彼に渡した。あの女は彼女の母親に相応しくない。なんだあの格好は…とてもじゃないが、あの胸元の開いた服は人妻には見えない。僕なら、妻にはああいう格好はさせない。あれじゃ、遊女じゃないか。それよりも、あの少女のような淡いピンクのワンピースの方が……僕は………。ぼんやりとボーイが女にカードを渡し、女と従者が離れたところで、僕は彼女に近づいた。