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人魚姫は慟哭に溺れる【ヒロアカ※轟夢】

第7章 襲撃、ヴィラン連合!


「させませんよ。」

 聞き覚えのない声が聞こえてきた瞬間、入り口までの丁度真ん中辺りに黒い霧が広がる。あの霧は、広場から動いていなかった奴……!先生の個性が切れた瞬間にこっちにワープしてきたのか。やっぱり、ドライアイはもったいないです先生!

「初めまして、我々はヴィラン連合。僭越ながらこの度ヒーローの巣窟、雄英高校に入らせていただいたのは――“平和の象徴”オールマイトに息絶えていただきたいと思ってのことでして。」

 ヴィラン襲撃の目的を聞かされて、皆に動揺が広がる。それも当然、ヴィランはあのオールマイトを殺そうとしていると言い放った。オールマイトの強さは圧倒的なもので、そんな容易く“殺せる”だなんて口にできるようなことじゃない。ただし、個性にも相性というものはある。個性は万能の超能力ではなく、身体能力の一種。火が水に弱いように、恐らく増強系だと考えられるオールマイトの個性にも、弱点は存在する。それは普通のことで問題じゃない。問題なのは、その弱点をヴィラン達が把握しているらしいってこと。誰も知らないはずのオールマイトの個性を、どうしてヴィランが知っているの!?

「……本来なら、ここにオールマイトがいらっしゃるはず。ですが、何か変更でもあったのでしょうか?……まぁ、それとは関係なく私の役目は――」
「「オラァ!」」

 ゆらゆらと揺らめいていた霧が体積を増し、両手を大きく広げるように広がろうとしたのに反応して、13号がヴィランに向けて個性を使おうとする。が、それよりも早く爆豪君と切島君が13号の射線上、つまりヴィランの前に飛び出して攻撃を叩き込む。激しい爆発音と同時に広がった黒煙が視界を塞いで、ヴィランの様子も大馬鹿コンビの様子もわからない。

「その前に俺達にやられることは考えなかったか!」

 とりあえず、二人は無事らしい。それは良しとして、さっさとあの血気盛んな二人を退かさないと13号が個性を使えない!足に強化をかけるためにしゃがんで下を見る。煙が晴れたら、即走る……!そう決めて立ち上がり、足を前に出したら隣から伸びてきた腕が加減なしで私の腕を掴んできた。
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