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人魚姫は慟哭に溺れる【ヒロアカ※轟夢】

第6章 人騒がせなマスコミ


 心のツッコミもむなしく、相澤先生はおやすみモードに入ってしまった。完全に寝てしまう直前、飯田君に「時間内に決めりゃなんでもいい。」と言ったため学級委員長は投票制に決定。全員に小さい投票用紙が配られて、名前を記入したそれを教卓の上に置かれた投票箱へと入れていく。さて、私はどうしようかな。一瞬どちらに投票するかを迷って、名前を記入した。
――で、結果は。

「僕三票!?」
「なんでデクに!?だれがぁ!?」
「まぁ、お前に入れるよかわかるけどなぁ。」

 と、騒ぎ立てているように緑谷君が勝ち取った。講評は散々だったとはいえ、やっぱり爆豪君相手に善戦したのが大きかったかも。先生に引き続いて皆の評価まで変えていった緑谷君は、やっぱりすごいなぁ。そして、二票を獲得している八百万さん。こっちはやっぱり講評での指摘の鋭さからだよね。黒板に書かれていない人は私と焦凍と麗日さん。……八百万さんに入れたのは、この中なら焦凍か。なんだろ、ちょっとだけ胸がもやっとする。

「ぼ、俺に一票入っている!?一体、誰が……?」
「他に入れたのね。」
「自分もなりたがってたのに……なにがしたいんだ、飯田。」

 飽きれながら言う八百万さんと佐藤君に心の中で同意する。他の人と同じように自分に投票していれば飯田君の票数は2。十分委員長を狙える位置にいた。切島君が“自分に投票する”って言っていたのを聞いていなかったわけでもないはず。つまり、飯田君は投票者と自分とを比較してそちらに投票することを選んだことになる。そういう点では、八百万さんの方が好ましい。
とりあえず委員長は緑谷君に、副委員長は八百万さんになることが決定した。学級委員長を決めるだけでホームルームの時間一杯を使ってしまったから、他の委員決めはまた午後のホームルームでやるらしい。委員かぁ……やりたくないなぁ。
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