第5章 戦闘訓練
恥ずかしがる麗日さんの元に、コスチュームに着替えた蛙吹さんもやってくる。蛙吹さんの個性は“カエル”。昨日、皆に話していたのを小耳にはさんだから確かなはず。
水中での活動を考えてか彼女のコスチュームもぴっちりとしていて、身体のラインが強調されるものになっている。麗日さんといい蛙吹さんといい……スタイルが良くて羨ましい。
「そういえば、自己紹介がまだだったわ。私は蛙吹梅雨。梅雨ちゃんって呼んで。」
「梅雨ちゃんね。私は至情奏。好きに呼んでね。」
「わ、私は麗日お茶子です。」
「おっ、自己紹介?混ぜて混ぜて~」
自己紹介をしていると、着替え終わったらしい皆が集まってくる。皆、スタイルがよくてコスチュームもかっこよく着こなしている。
「私は芦戸三奈!よろしくね!」
「奏ちゃんとは一度挨拶したね。私は葉隠透だよ!」
「耳郎響香。よろしく。」
「八百万百です。よろしくお願いいたしますわ。」
皆とそれぞれ挨拶を交わして名前を覚える。……ところで、挨拶した時から気になってたんだけど、八百万さんのそれは大丈夫なんだろうか。胸元からおへその方までがっつりと前が開かれたレオタード風の衣装に2本の分厚いベルト、そして服の色と合わせた真っ赤なブーツ。胸やおなか、腕、太もも……めちゃくちゃ露出が多くてセクシーなことになっている。
「八百万さん、随分と布面積が大変なことになってるけど……」
「これですか?要望にはもっと少なく書いたのですけど……」
「それより大変なことになってたの!?」
「私の個性は”創造”。体内で創造した物を皮膚から取り出すんです。ですから、沢山の物を創り出せるように肌を露出しているんです。」
「私も”透明化”が個性だからさ~服が着れないんだよね。」
なるほど、個性の都合上布面積を少なくしたいんだね。わかる。わかるけど、その前に女の子なんだからそこらへんもっと気を付けた方がいいと思うの。耳郎さんも隣で八百万さんを見ながら戦慄いてるし……。
「これが、発育の暴力……」
……確かに、凄いよね八百万さん。思わず自分の胸元を見る。焦凍は、大きい方が好きなのかな……。あれか、自分に自信があるからセクシーレオタードでもいけるのか。八百万さんって、つよい……。