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人魚姫は慟哭に溺れる【ヒロアカ※轟夢】

第16章 いざ、職場体験へ!


「さて、お前達への課題だが……焦凍。お前は前にも言ったが炎熱のコントロールがベタ踏みだ。炎の温度や範囲、そしてゆくゆくは形状をコントロールできるように特訓しろ。」

 焦凍は冷さんがいなくなってからずっと左を使ってこなかったから、右に比べてコントロールが甘い。本人もわかっているようで、舌打ちはしたものの頷いた。

「次に奏だが……身のこなしと動体視力は十分に鍛えられている。勿論そちらの訓練も怠るわけにはいかん。だが、それよりもまずお前には相手を捕縛する術がない。お前に課した役割が盾であった故にだが、それが体育祭では裏目に出た。これからはそちらの方面も伸ばしていく。しっかり励め。」
「はい。」

 そう私達に言うと、エンデヴァーさんは早速サイドキックの人が説明してくれた炎熱系のエリアへと入っていく。こちらのエリアも普通の施設とあまり変わらない。違いと言えば、スプリンクラーがないことと、向こうにはなかった部屋があること。その部屋へと私達を案内すると、壁についていたパネルをエンデヴァーさんが操作していく。

「ここには様々なセンサーが設置されていて、己が出した炎の温度や室内の酸素濃度等が一目でわかるようになっている。無論耐熱性はしっかり施されているから、遠慮せず個性を使うといい。的が必要なら、このパネルでヴィランを模した人形も出すことができる。体温が上がり過ぎないように気を付けろ。」

 エンデヴァーさんはそう言うと、焦凍に眼鏡型ディスプレイを手渡す。あれでセンサーが感知した数値が見れるんだろう。
焦凍への説明はそれだけだったようで、次は私だとエンデヴァーさんは部屋を出ていく。エンデヴァーさんの後についていくと、着いた先は私達が一番最初に案内された広い部屋。ここは対人訓練の為に使われている部屋で、組手や個性を使った模擬戦闘を行っていると説明の時に言っていた。
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