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人魚姫は慟哭に溺れる【ヒロアカ※轟夢】

第11章 チアリーダーと、シリアスと、ガチバトル


『お次の試合は女の子同士のぶつかり合いだぁ!!あの角からなんか出んの?なぁ、出んの?ヒーロー科、芦戸三奈!VSやる事が毎度デカい!次は何をやらかすんだ!?同じくヒーロー科、至情奏!START!!!』

プレゼントマイクのスタートの声が響くと同時に、私と芦戸さんが同時に行動を起こす。
芦戸さんが手のひらを翻すと同時に私は地面を蹴り、目の前に作った円で自分のスピードを加速させる。くの字を描くように背後をとった瞬間、芦戸さんは自分の前方に酸を撒いた。
……私に対する牽制のつもりだったのかな?どちらにせよ、私がもうそこにはいない以上意味のない行動になる。

「うそ、いない……!?」

 背後から芦戸さんに向かって加速しながら飛んで、すれ違いざまに芦戸さんの右腕を両手で掴む。力の入っていなかった芦戸さん身体は、私に引っ張られるまま容易く地面から離れる。
地面から浮いてしまえば、人を投げ飛ばすのは容易い。ジャイアントスイングをするように、遠心力を利用して場外を狙って投げ飛ばす。ダメ押しでエネルギー操作の円でレーンを作ってしまえば、途中で失速してフィールドに落ちることも無い。そして、宙に浮かされた芦戸さんに飛んだ身体を止める手段はない。
 勢いよく飛ばされた芦戸さんは、スタジアムの壁にぶつかる寸前に張った円で運動エネルギーが強制的に0にされて、どさりとスタジアムの地面に落ちた。

『……芦戸さん、場外!至情さん、二回戦進出!!』

ミッドナイトのアナウンスで、静まりかえったスタジアムが熱を取り戻す。まぁ、多分何が起きたのかわからない人が多いんじゃないかな……。

『瞬・殺!!至情!一体何をした!!!気づいたら芦戸が場外に放り出されてた!!!なぁ、マジで何があったのあの一瞬!』
『あれが、至情の高速戦闘技術だ。一瞬で芦戸の背後をとり、スピードに任せて芦戸を投げ飛ばした。
あれだけのスピードを出せる"個性"も強いが、的確に相手を捉えられる動体視力あってこその技術。よく鍛えている。
筋力そのものは最低限しか鍛えてないみたいだが、少しでも相手を浮かせることができれば人間大砲したのと同じ手順で相手を投げ飛ばせる。アレに抵抗するなら、空中で移動する手段でも持ってなきゃ無理だ。』
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