第1章 東の海
アーロン一味を倒したその日の夜。
島を挙げた盛大な宴が開かれた。
大量のお酒と料理が準備されて、村のみんなは楽しそうに頬張り真っ赤になるほど飲み、歌って踊って笑って、村は活気を取り戻した。
(この感じ、久しぶりだなぁ)
懐かしい匂いと感覚に、涙がぐっとこみ上げてくる。
ついこの間まで死にたいとしか考えてなかったのに、今は暖かい気持ちで満たされている。
人の優しさ、笑顔に触れて、傷が少しづつだけど癒えていく感覚がする。
「よぉー!#NEME1#!!食ってっかー?」
くりくりした大きな目に私が映り、ニッと笑いながらルフィがこっちへ来た。
「うん、食べてるよ」
「ホントか?全然進んでねぇじゃねぇか!」
私の手にあるお皿をルフィが見た。
まだまだ残ってる料理を指さして
「食わねぇなら食っていいか?」
「ぐぉおおら!!ルフィ!!!!」
「ぐぇっ!!!」
ものすごい勢いで飛んできたサンジと、サンジの見事な足蹴りによって吹き飛ばされたルフィ。
蹴り飛ばされたルフィは、地面を跳ねながら遠くへと倒れる。
私はビックリしてポカーンと口を開けて間抜けな顔になる。