第1章 東の海
地獄絵図のようだった日々を、8年の長い時を得て4人の海賊に救われた。
ココヤシ村を救った海賊団の名は「麦わら海賊団」
彼らの強さは予想以上だった。
体格も身長も圧倒的にアーロン一味の方が上回っていたのに、麦わら海賊団はアーロン一味を倒したのだ。
村は支配という名の地獄から解放され、自由を取り戻し、私も死ぬまで出ることができないと思っていた監獄から解放され、真っ先に向かった場所は・・・
──母の墓。
育ての親であるベルメールの墓だった。
キラキラ輝く海に水平線が見えるほど高い緑の丘。
そこに母は眠っている。
「やっと来れた・・・やっと」
アーロンにパーク外から出ることを禁じられていた。
村に行くことも許されず、唯一許されていたのはパーク内の庭のみ。
「・・・ベルメールさん、来るの遅くなってごめんね」
お供えのために持ってきた一輪のヒマワリの花を墓の前に供える。
空は快晴、風は南風。
「・・・・・・終わったよ、ベルメールさん」
緑の丘に立つ、最愛の人の墓の前に私は座る。
8年もかかったけど、やっとみんなも・・・ナミも・・・
自由になれた。