第1章 新生活
しばらくすると、ドンッと大きな音がして、ヒールの足音が遠ざかっていった。
携帯を見ると30分も立っていたことに気づく。
急いでトイレのドアに手をかけた。
「ねぇ」
その声と同時に私が入っていた隣の個室に引っ張られる。
目の前には、茶髪の男の人がいた。
女の人と一緒にトイレから出たのだと思っていたけど、この他人は残っていたのね。
それより、この状況やばいよね…。
「ずっと聞いてたよね」
「な、何を?」
この場をやり過ごそうととぼけてみるが、これだと図星だと言っているようなものだ。
うーん、と一瞬悩んだこの人は
「ひっ」
太ももに手を伸ばしてきた。
「やめてください!」
避けようとしても、狭い個室には逃げ場はない。
ドア側にはこの人がいるし。
「おねーさん、綺麗だし、1回くらいやらない?」
「は?意味わかんなんんっ」
強引に唇を重ね、舌を入れてくる。
嫌なのに、体は彼を欲しがっている。
「あぁあっ」
彼に触られるところが敏感に反応し、既に秘部はぐっしょり。