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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第1章 再会の意味




なんだそれ・・・。

やはり私のことなど忘れてしまっているのではないか。

あんなに情熱的なことばかり言っておきながらっ・・・


──いや、何を残念に思っているのだ、私は。

私が忘れるよう望んだのではないか。


「・・・孫兵衛。政宗殿に目通り願う」

「おう。いつもんとこにいらっしゃるはずだ」


孫兵衛は"いつものとこ"と言うだけで付き添ってはくれずに戻ってしまった。

それでもいつも政宗殿がいる場所は、もう分かっているからいいけれども。

広間にいるはずだ。

そこで刀を振っているか、磨いているか。

はたまた片倉殿と話し込んでいるか。そのどれかだ。

・・・久しく顔を見ていないからか、なんだかドキドキしてきた。

奴はどんな顔をしていただろう。

どんな声で私に話しかけるだろう。

襖に近づくと、中で彼の気配がした。


『・・・誰だ?小十郎か?』


・・・っ・・・

中から聴こえてくる声は、懐かしすぎてこの身にじんわりと染み渡っていくようだった。


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