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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第2章 右目を追う





「紫乃・・・お前、馬鹿かっ・・・」

「なっ・・・」

「・・・んなことされて、手ぇ出さねーでいられるかよっ・・・!」


強い力で引き寄せられ、私の背は先ほどまで彼が預けていたはずの木に押し付けられた。

それとともに、間髪入れずに彼の身体が迫ってくる。

一度離れたはずの唇が、また強引に重ねられた。

背後ではまだ皆の声がしているというのに・・・。


「ん・・・ふぁ・・・」

「・・・っ・・・紫乃っ・・・」


幸村様が任を果たすまで、せめてそれまでは政宗殿に溺れぬように、と心に決めていたはずなのに。

それはこうして唇を重ねられるとすぐに揺らいでしまう。


「っ・・・政宗、殿・・・」


彼の熱い舌が移動していって、私の耳に絡まっていく。


「ひゃっ・・・!」


ぴちゃ、ぴちゃ、という濡れた舌の音が、右の耳から奥へと響いていく。

ぞわりと一瞬だけ背筋に震えが走り、頭の中は真っ白になった。

それはとても羞恥で、感じたことのない感覚。

身を固くしてしばらく耐えると、力が抜けた頃にはその感覚は快感に変わっていく。


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