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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第2章 右目を追う




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真っ暗な森の中で、松明の光だけを頼りに皆身体を休めることとなった。

静かな夜だが、伊達・長曾我部両軍は寝付かずに、いつまでもお互いの大将の武勇伝を語り合っている。

元親はさっさと身体を横に倒し眠っているが。

明朝はすぐにでも岩山へ向かい、片倉殿を取り返しに行くのだ。

政宗殿は軍から少し離れたところで、木にもたれて座っていた。


「政宗殿」

「・・・よう。どうした。眠らねえのか」


何か物思いに耽っていたのだろうか。

月を見ているように見えた。


「政宗殿は寝ないのか」

「俺は適当なとこでそこの鬼を起こしてから寝るぜ」

「・・・そうか」

「お前は寝てろ」

「いや、私もお前が寝るまで起きている」


隣に腰をかけると、政宗殿はまた月を見た。

片倉殿を取り戻せるのか、不安なのだろう。

あの松永が約束どおり片倉殿を連れているとは限らない。

そしたら奴のところへ出向くこと自体、無駄足なのかもしれない。

もしそうだったら、やるせないだろう。

それでも行くしかないのだ。


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