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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第2章 右目を追う




「いいかげんにしろ! 意地を張り合っていたら進まないじゃないか!」


終わらない言い合いに、ついに私は口を挟んだ。


「なんだと紫乃! こいつの下につけってのか!?」

「ち、違う、そういうことではなくてっ・・・」

「独眼竜さんよぉ、そうすぐに女っこに怒鳴り声を上げてちゃ、愛想つかされちまうぜ」

「あぁ"!?」

「あーもう! やめろ二人とも!」


隣に座っている政宗殿の胸を押し戻して、掴みかかろうとしている体をなんとか留めた。

───そのときだった。


ヒュッ


「「!?」」


南の方角より、視界の端をかすめるように矢が飛んできた。

勢いよく空を切り、目に留まらぬ速さで二人の間を通りすぎ、一番近くの木の幹に突き刺さる。


「うっ・・・」


しかし突き刺さるその前に、矢は私の腕をかすった。


「紫乃・・・!」


政宗殿は私の体を寄せて、血が出ている腕を労るように触れてきた。

元親は矢が飛んできた方角を睨みつけ、錨を構える。


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