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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第2章 右目を追う




「紫乃よ。己の感じたことに従い、それを正と信ずる。ときに主君に逆らってでも、信じる者を守る。・・・それこそ、わしがお主に期待しておった働きじゃ」

「・・・お館様・・・」

「独眼竜の勝機は、紫乃、お主なのであろう。無償の信頼を向ける味方がいること、大将にとってそれほど強固な守りはない。
・・・紫乃。よくぞそれを成した」


人取橋で謙信殿にも似たようなことを言われた。

・・・そうか、私は間違っていなかった。

政宗殿を信じることこそ、私の役目だったのだ。


「オッサン。じゃじゃ馬がつけ上がっちまうからその辺にしときな」

「なっ・・・政宗殿! つけ上がってなどおらぬ!」

「言っとくがオッサンの言うような大層なモンじゃねえ。コイツは俺のモンだから側に置いてる。それだけだ」

「なっ・・・ま、ま、政宗殿っ! いい加減にしないか! お館様の前でっ・・・!」


言い合う私たちを見て、お館様はもっと笑っていた。

佐助様も苦笑いをしている。

ああ、なんて恥ずかしい・・・。

ここに幸村様がいなくて良かった。

幸村様には、こんなことで顔を赤くしている私を見せたくない。


・・・・幸村様は、どうしているのだろうか。



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