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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第1章 再会の意味




「馬鹿だな、政宗殿は!」

「・・・あ?」

「片倉殿ほどの腹心を拐われて、なぜ今までと同じでいられると思うのだ。政宗殿を支えていたものを失えば、傾くに決まっている」


こちらを振り向いた彼の顔を、まっすぐ見つめた。

できるだけまっすぐ、強い瞳で。

大丈夫。大丈夫だ。


「私だって片倉殿がいなくなって不安だ。だから取り返しに行こう! その手伝いをさせてくれ。私は何か間違ったことを言っているか?」

「・・・フッ、お前、ほんと俺の話聞かねえんだな」

「お前こそ、私の気も知らずによく帰れなどと言えたものだな。・・・政宗殿には信頼を置く多くの兵がいる。里の者もいる。奥州の地もある。・・・・それに、私もいる」

「・・・」

「すまなかったな。1つも欠けてはならないのが伊達の流儀であった。ならば私も欠けてはならないはずだ。・・・だから安心しろ。もう、死んだりしない」


言葉を惜しむことはしなかった。

今の気持ちをすべて正直に言葉にした。

いつか政宗殿が私を励ましてくれたように、私もお前にとって、そんな存在になりたい。

守られてばかりではない。

道に迷えば、私の手をとってほしい。

だから私は死ねないのだ。


──政宗殿の表情は、じわりじわりと解されていくように変わっていった。

彼の心を少しでも解きたい。

やがて政宗殿の顔は、少しずつ私に近づいてくる。


「・・・なんでお前はそう、いちいち俺を溺れさせるんだろうな」

「・・・政宗殿っ・・・」

「・・・kissさせろ。悪いが待てねえぜ」


落とされた口づけが、この身に滲みていく。

熱い吐息を絡ませながら、私たちはしばらく、それを止めようとはしなかった。



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