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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第1章 再会の意味




はあ、はあ、と。

欲望をぶつけ合っていた熱と息づかいだけが残る。

政宗殿の息づかいには、中断させたことに対する私への苛立ちも含まれていた。


「政宗殿っ・・・やはりだめだっ・・・! もう私の潔白は分かっただろう! だから、もうっ・・・」


どうして幸村様の顔がよぎったのか。

薩摩へ出向かれた幸村様。

それを送り出すことしかできなかった私は、こうして奥州へ来た。

離れていても、豊臣を倒すという目的を果たすまで、幸村様とは一心同体。


──幸村様に、今の私を見られることが怖かったのだ。


政宗殿に酔いしれて、翻弄されて、女になっていく自分。

それは幸村様に恥じぬ姿かと問われると、とても答えられない。

しかし政宗殿は、苛立ちを隠せない表情で、また私を床に押し倒した。


「・・・いい加減にしろよ? テメェ・・・」

「・・っ・・・」


・・・怒らせた。

声が、出ない。

こんなに低い声で語りかけられるのは久しぶりで、熱くなっていた体は一瞬で凍りついた。


「俺がどれだけ待ったと思ってやがる・・・。甲斐へ返したアンタを、一日だって忘れたことはなかった。アンタが欲しくてたまらなかった。・・・あのときテメェを真田幸村に返したのは間違いだったぜ。この俺が、たぶらかされるとはな」


苛立ちを含んだ笑みを浮かべた政宗殿に、私は心が痛んだ。

そうだ、政宗殿は私を待っていてくれたのだ。

それを知りながらずっと避け、こうして奥州へ来たのちも受け入れることを拒んでいる。

たぶらかしてなどいない。

私の心は、もう政宗殿のものだ。

・・・でもそれを伝えることができぬということは、政宗殿に対する侮辱。


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