第1章 再会の意味
「・・・っ・・・政宗殿っ・・・それは・・・」
「・・・アンタの本心を、この心臓に聞くだけだ。」
「・・っ・・・」
ゴソゴソと、装束の中で動く彼の手に、一気に体温が上がる。
──思い出したくもない松永のことが一瞬脳裏をよぎったが、それはすぐに消えた。
あのときとは、似ても似つかぬ感覚だからだ。
彼の手がこの胸の膨らみに直に到達しただけで、体中が熱くなる。
こんなこと恥ずかしくて耐えられないはずなのに、それなのに、ここで止めてほしいとは思えなかった。
「あ・・・ま、政宗殿っ・・・だ、だめだっ・・・」
「そんな顔して、何言ってやがるっ・・・」
「あ、あっ・・・ハァッ・・・馬鹿者、し、心の臓は右にはないっ・・・」
「・・・フッ・・・野暮なこと言ってんじゃねぇよっ・・・」
──なんなんだ、この感覚は。
政宗殿に触れられると、なぜこんなに気持ち良く感じてしまうんだ。