第1章 再会の意味
「・・ん・・ふぁっ・・」
ピチャ、という、お互いの唾液が絡む音が、静かな広間に響いていた。
政宗殿の舌が絡めば絡むほど、その音は二人の熱を上げていくように追いたてていく。
「あ・・・んっ・・・」
漏れる声は抑えることができない。
その声が響くたび、彼の舌は大胆に動いた。
──政宗殿にも、余裕がなくなっているように感じる。
涼しげな顔をして私の口内を探っていたのに、今は汗が滲んでいて、まるで貪るように口づけてくる。
添えていただけの彼の手は、私の顔を固定するように頭を掴んでいた。
その手で時折髪をクシャッと掴まれるのも、離した唇を何度も捕まえて舌を差し込まれるのも、熱い吐息が絡まるのも、全てが心地良い。
──やがて、名残惜しく唇が離される。
終ってしまうのかと、正直な感情を表情に出してしまった。
そんな私の顔を見て、政宗殿は余裕のない顔で笑う。
「・・・紫乃・・・」
「っ・・・え・・・」
政宗殿の手が、私の装束の胸元に差し込まれた。