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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第1章 再会の意味




「・・・紫乃。一つ聞いていいか?」

「なんだ? 片倉殿。改まって」


片倉殿は盆に湯呑みを置いた。


「政宗様のこと、お前ぇはどう思っている?」

「・・・っ・・・」


"そんなこと知らない"と反射的に答えそうになったが、私はその言葉を飲み込んでいた。

片倉殿の顔が真剣だったからだ。

知っているだろうに、そんなこと。


「・・・ああ見えても、政宗様はお前ぇの心の内を知りてぇはずだ。白黒はっきりさせたがる政宗様が、今のままお前ぇを側に置いているのは・・・紫乃、お前ぇを大切にしているからだ。」

「・・・」


分かっている。

雑なようで、政宗殿は私を大切に思ってくれている。
それは私自身が感じているのだ。

そんな政宗殿の言葉に答えぬままこうして奥州に来た私に、片倉殿はもう煮えきってしまっているのだろう。

・・・それでも私には、言葉にできぬ理由がある。


「・・・片倉殿。片倉殿には、夢はあるか?」

「・・・夢?」

「ああ、この先どうなっていきたいと思っているんだ?」

「それはずっと変わらねぇ。政宗様が天下を取られたのち、生涯その背中をお守りする。それが俺の夢だ」


百姓の格好をしていても、その目は武士の目をしている。


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