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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第4章 雪どけの朝






政宗殿は、わずかに障子を開け、その近くに腰を下ろした。


「なんだ、甲斐は雪降らねえのか?」

「いや、そんなことはないが・・・こんなに白く、重く、景色を塗り替えるほどの雪は降らぬ。」


窓から冷たい風が流れ込んできて、思わず身を震わすと、彼は私を後ろから優しく包んできた。

彼の体温は、いつも熱い。

心地よくて、その胸に背を預け、絡み付く腕に、私の手を添えた。



織田討伐にて、政宗殿に出会った。

お館様から命じられ、悔しく思いながら、伊達軍に混じり、多くの敵と戦った。

政宗殿が危篤となったときがあったが、そのときは、彼が自分にとって主君に値すると自覚し、彼が死ぬことを心から恐れた。

幸村様への忠誠を忘れるほどに政宗殿が気にかかり、そんな自分を律しようともした。

そして政宗殿に、想いを告げられた。

それを拒絶し、彼を避け、私は甲斐へと戻ってしまった。

豊臣討伐のため、再度奥州へと戻ったが、政宗殿は私のことを、ずっと待っていてくれた。

私が政宗殿のものとなる今日まで、彼は、私をずっと好きでいてくれた。

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