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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第4章 雪どけの朝




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私は幸村様とともに、武道に励んだ部屋へとやって来た。

幸村様が、ここで話をしたいから、場所を移そうと言ったのだ。

二人並んで、壁に背を預けて座った。

二人きりで、懐かしいことばかりを思い出すこの部屋で、私は自分の正直な気持ちを話さねばならない。

この部屋で積み上げてきた私たちの絆を、なかったことになどしたくない。

しかし、幸村様の想いを受け止められないということ、それが私の、考えた末の答えなのだ。


「紫乃、政宗殿の様子はどうであった?」

「・・・怪我などもなく、特に変わりありませんでした」

「それは何よりでござる。・・・良かったな、紫乃」

「・・・幸村様・・・」

「紫乃。何も怖れることはござらぬ。紫乃の出した答えがどんなものでも、今まで二人でここで鍛練を積んだ日々が消えるわけではない。・・・某は、それだけで、十分でござる」


・・・幸村様・・・


「・・・ごめんなさいっ・・・幸村様・・・」


幸村様は、そっと指で私の涙を拭うと、肩に手を回し、私をその胸に引き寄せた。

温かい胸に、私は顔を埋めて、しばらく泣いていた。


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