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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第3章 幸村の想い




「・・・幸村様」

「かようなこと、いきなり告げて、申し訳ござらぬ。しかしこのまま、某の想いを知らぬまま、政宗殿のところへは行ってほしくなかったのだ」

「・・・幸村様、私は、そのように想っていただけていたなんて、その・・・」

「今すぐ言葉を見つけてほしいわけではありませぬ。・・・気に病まれることもない。某は、紫乃が考えた上での言葉を聞きたいだけなのでござる」

「・・・はい・・・」


幸村様は気を違って下さっているのか、「某は少し寝る」と言って横になり、目を閉じた。

私も部屋を出た。


「・・・」


放心状態で、廊下をスタスタと進んでいく。

誰かが声をかけたりもしたと思う。

しかしそれは目にも入らず、この耳にも届かなかった。

今は幸村様に告げられたことへの衝撃で、何も考えられなかったのだ。


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