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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第2章 右目を追う




「オイ、足開け。直接喰わせろ」

「は!? や、ややややや、だめだ! 政宗殿にそんなことさせられぬっ・・・! 嫌だやめろ!」

「うるせぇ、黙ってろ」

「やっ・・・」


政宗殿は私の足を割り、開いた状態を力ずくで固定した。

そこにだんだんと顔を近づけていくものだから、もう私は必死で、本当に必死で足を動かして逃れようと試みた。


「だ、だめっ・・・」


しかし力は入りきらず、彼の唇はさっそく私のそれに吸い付こうとしていた。

・・・ところがくっつく前に、背後から、私でも政宗殿でもない者の声がしたのだ。


「おーい、独眼竜、紫乃、戻ってきなー!」


・・・元親だ。

その声までまだ距離があるが、政宗殿はピタリと動きを止めた。

私はその隙にすぐに身体を離した。


「ま、政宗殿、まずいっ、あの声は元親だっ・・・」

「あの野郎っ・・・来んなっつっただろーがっ・・・」

「と、とりあえず離れろ! 見られてしまう!」

「フザけんな! 俺はやめねーぞ、ここで止められるわけねーだろ!」

「何言ってるんだ! 止めろ!」


また私に覆い被さってことを進めようとする政宗殿の頭を、全身全霊の力を込めて押し戻した。

そんなことをやっていると、元親がこの茂みへやってきた。


「・・・何やってんだ? アンタら。ちちくりあってんのかと思ってたが、痴話喧嘩か?」


たしかにこの力ずくの取っ組み合いだけを切り取れば、なるほど喧嘩をしているように見えた。


「あ、ああ! ちょっとな! で、どうしたのだ元親! 何か用か!?」

「おう、早くこっち戻りな、驚くぜ」

「テメェ、そりゃどんなニュースだか知らねえが、俺たちを中断させやがるほどのモンなんだろうな!?」

「おう!・・・て、やっぱりちちくりあってたんじゃねーか!」


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