第1章 手を繋いで【桂夢/甘】
「誰かと思えば、か…ふぁあー…いつもこんな起こし方して飽きんのか?」
「全く飽きないよ?だって小太郎の反応面白いし!」
「なら良いのだが…」
「さ、早くこっちきてよ!髪解かしてあげるから!」
長い桂の髪を優しくブラッシングしながら、
他愛のない話をする事、
それが唯一私が小太郎を独り占め出来る時間
「今日は何処か出掛けるの?」
「あぁ、銀時の所へな」
「ね、私も行っちゃだ…「絶対にダメだ」
「なんで?」
「ダメなものは、ダメだ」
私達が付き合いだしてからもう三年になるのに
何故か銀時さんには未だに会わせてくれないのだ。
理由を聞いても教えてくれる気配は無し!
こうも反対されると気になってしまうのが人間ってもんでしょ!?
それに…私の知らない小太郎を知っている
銀時さんに小太郎の事をいっぱい聞いてみたい