第2章 大切なあの子【土方夢】
「…残念です。でも、食堂までは一緒に行きませんか?」
「それは構わないぜ」
「良かった~…」
「さ、行くぞ」
着替えも終わり、一緒に食堂まで歩いていると
「土方さん、おはようございます。今日も朝からお熱いですねェ」
食堂前に座り込む総悟が絡んでくる
「だーっ!違げーっていつも言ってるだろーが!」
「本当に違うんですかィ?じゃあ、横で顔赤くしてるのはどう説明するんですかねェ…?」
隣を見ると総悟に言われたことを真に受けたのか
顔を真っ赤にしたがいた
恥ずかしくて溜まらないのか
「あ、私も自分の仕事に戻りますね!」
だだっ!
「こら、食堂内では走らない!!
全く…こっち手伝いな!」
女中頭に叱られて、しょんぼり落ち込みながら調理場へと消えていった。
「あーあ…怒られて可哀想ですねェ…誰かさんが素直に認めてやらないからですぜ?」
誰とは言いませんがね…
ニヤニヤした顔で
チラッとこちらを見る総悟