第7章 一つの決意、大きな一歩
智晃
「お前は謎だらけだな」
凛
「謎多き女性は魅力的だと思いませんか?」
智晃
「あー、はいはい」
軽く流すとキラキラした目を向けながら固まる凛に思わず吹き出してしまう
智晃
「変な奴」
凛
「ちなみに、貴方が魔法の吸収が早いのもスピネル族だからですよ」
智晃
「成る程、な。…んで?凛が持ってた武器はいつになったら貰えんだよ」
【NO side】
凛
「そうですね…まずはその武器について説明しましょうか」
智晃
「おう。分かりやすくな」
凛は微笑みながら首を縦に振る
凛
「私が使っていた物は魔器というのですが、その魔器を出現させるには刺青が必要なんです」
智晃
「刺青?」
凛
「はい。魔器刺青と言いまして魔器が出現する特殊な刺青です」
智晃
「魔器刺青…っつー事は身体に刺青を入れるって事か」
凛
「そういう事です」
智晃
「魔器を出現させるにはどうすりゃ良いんだ?」
凛
「刺青に手を翳すだけです。ただ、衣服の上からですと反応いたしませんのでその場合は衣服ごと触れてください」
智晃
「なるほどな…」
途中で疑問を投げ掛けているからか智晃はすんなりと聞き慣れない単語を受け入れていた。
自分が今、確実におかしな事に巻き込まれているのを理解しているからなのか…話される全てを嘘だと簡単に言えないのも事実であった
智晃
「その刺青は誰でも入れれんのか?」
凛
「と、言いますと?」
智晃
「えっと…あ。凛は俺に刺青を入れれるのかって事だ」
両手をバシッと叩いて凛に人差し指を向ける