第7章 一つの決意、大きな一歩
智晃
「感謝しかねぇよ」
今までの事を考えたって
疑問に思わねぇくらい血の繋がった親子だった。
髪色はそりゃ疑問に思ったが、それだって別に大した事でもねぇし…重要でもね。
智晃
「ありがと、話してくれてよ」
父
「いや、聞いてくれありがとう」
母
「うん、本当に。いつか言わなきゃって思ってたんだけど…智晃に嫌われちゃったらどうしようって、怖くて言えなかったの…ごめんね」
母さんの言葉を聞けば、色々と悩んで考えてくれてたんだってのが分かり黙ってんのも苦しかっただろうと思った
智晃
「俺が母さん達を嫌うなんてねぇよ。沢山考えてくれたんだろ、ありがとな」
嬉しそうに微笑みながら頷く父さんと遂に泣き出してしまった母さんを見ながら俺はまた強く決意した
父さんも母さんも凛も俺が守る。
その為には強くなんねぇと…!
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凛
「どうやら…ちゃんとお聞きしたみたいですね」
智晃
「おう。聞かなきゃ使わせてもらえねーからな…それに、生れた時じゃねーだろ」
凛
「そうやって聞く方が自然かと思いまして」
にこっと笑みを浮かべる凛に溜め息を吐く
智晃
「たく、ふざけんなよ。俺がスピネル族とか最強戦闘種族とかよ…誰が信じられるかっつーの」
凛
「信じていないんですか?」
智晃
「いきなり聞いて、そうか俺はスピネル族なのかって納得できる方がおかしいだろーが!」
凛
「えぇ…そうなんですか?」
智晃
「おい、不思議そうな顔してんじゃねーよ。…だいたい何で凛がんな事知ってたんだよ」
凛
「それは…」
智晃
「それは?」
凛
「今はまだ内緒です」
目尻を垂らして笑む凛にまた溜め息が溢れる。
こいつは内緒ばっかだな