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彼岸花を抱いて

第6章 祝いと別れ




凛が掌を福留に向ける







「シルバージャッジメント、アレナエストレア、フローズンフォール…!」

福留
「チッ……三つも…!」






初めて福留が表情を余裕なく歪める。
無数の銀に輝くナイフ、砂の流星、氷が落下するそれぞれが福留を襲う




















福留
「三つも出すなんて…流石だね」







福留が呟く目の前には既に人影は消えていた








──────────









智晃
「凛…春太は」


「お待ちください」








魔法が福留を襲い視界を奪った瞬間に二人はすぐ近くにあった凛の家へ駆け込んだ。



ベッドに寝転がる春太の呼吸は限りなく浅い






凛が掌を春太に翳すと…







春太
「良いよ…凛ちゃん」

智晃
「春太…?何言ってんだよ…」





訳が分からない、と顔に智晃は貼り付ける





春太
「良いんだよ」


「………。彼の事を尊重しましょう、智晃」

智晃
「けど」


「智晃」




凛が智晃を促すと、春太をゆっくりと見た智晃が頷いたのを確認すると凛は話しやすい様に魔法で痛みをとってやる

















春太
「俺は本当は人間じゃないんだ」

智晃
「…っ…?」


「………」




智晃は驚いていたが凛は予想できていたのか納得したような表情をしていた






春太
「上にいるっつー種族でよ。向こうの世界じゃ大罪を犯した奴は人間にされちまうって…聞いた事あるだろ?」

智晃
「ああ」

春太
「俺はその大罪を犯しちまった」

智晃
「何を…したんだ?」



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