第6章 祝いと別れ
凛
「智晃」
智晃
「?」
凛
「私達の後ろ、シールドのギリギリまで下がってください」
智晃
「わか、った」
ここで食いつく程、俺は馬鹿じゃねぇ
何も出来ねぇなら大人しくするのが今出来る事…
俺は素直にシールドのギリギリまで下がる
緊張感が漂う中、春太がシールドに手を触れ大きく息を吐き出すのが分かった
凛
「貴方なら大丈夫です」
春太
「ん…ありがと、凛ちゃん」
凛
「合図をしたらお願いします」
これが上手く行けば…俺等はここから逃げられんだよな
あいつなら大丈夫だ。
凛
「今です!」
春太
「ゴッドクリナップ…!」
春太が詠唱すると覆い尽くす闇を強く放たれた光が上回り、俺等の周りには使い魔も闇も…
福留も居なくなっていた
智晃
「居ない…?」
凛
「そんな筈は…近くに居る筈です」
掌を下ろしてシールドを解除した凛を含め俺等は見回す
それは…
春太
「智晃‼」
あまりに一瞬で…
智晃、凛
「……っ…!」
呆気なく…
春太
「く…っ、」
目の前が絶望で覆われる─…