第14章 新しい生活 新しい仲間
その途中で智晃は凛に問い掛ける事にした
智晃
「なぁ、凛」
凛
「はい?」
智晃
「次に会う奴ってそんなに危ねぇ奴なのか?」
凛
「どうしてです?」
智晃
「いや、何かすげぇ言われようだから」
凛
「そうですね…変人です」
基本的に凛は理由もなく人をおかしく言ったりしない。
だから、智晃は凛に“変人”と呼ばせる人物に会うのが更に嫌になる気がした
凛
「ですが、とても優秀ですよ」
どうやら、変人とは言っているものの信用はあるみたいで僅かに智晃は安心した
一つ階段を下りると薄暗い空間が広がっていて、そこの奥には一つの扉がある。
凛がその扉を開けると、何かの研究所の様でいろんな器具が浮いて薬品を混ぜていたりして此処の主が魔法を使っているのはすぐに分かった
凛
「由岐平、いらっしゃいま…「凛!」
びゅんっという効果音がぴったりな程、素早く現れたのは長身の男性。
凛
「ただいま帰りました。…挨拶してください」
?
「ん?嗚呼、キミが智晃くんか。ボクは柴藤 由岐平(シバフジ ユキヒラ)、宜しくね。ボクは此処で薬品を作ったり物を作ったりしてるんだ。ちなみに今の目標…いや、永遠の目標は凛をコレクショ…ぶっ」
笑顔で色々、話す由岐平の言葉を遮るように凛が彼の口を手で覆う。
言葉が止まれば彼女はゆっくりと手を離し
凛
「コレクションになるつもりはないと何度も言っているではないですか」
由岐平
「いや、それでもボクは諦めない」
凛
「向こうでもコレクションの勧誘を受けました」
由岐平
「何ぃ!?…ボクの凛に…何て事を言うんだ!」
智晃
「あんたも言ってただろ…」
自分の名を名乗るタイミングを逃して二人の会話を聞いていた智晃が思わず由岐平の言葉に突っ込む。
変わった人だと、壱樺と志津梨の言っていた事に納得した
凛
「はぁ…智晃。彼は一応、古株です。色々と難ありですが腕は確かです」