• テキストサイズ

彼岸花を抱いて

第14章 新しい生活 新しい仲間




河野と名乗ってしまいそうだった智晃の言葉に反応もする事なく無表情で名を告げられる。

凛には僅かでも表情の動きがあったものの、智晃に挨拶する時には無表情になっていた。
歓迎されていないのか、それが普通なのか智晃は悩んだ

志津梨は先程、凛に返してもらった彼女より遥かに大きな大剣を軽く上へ放り魔器を消させた



「志津梨、智晃と仲良くしてくださいね」

志津梨
「気が向いたら頑張ります。わたしは凛様と話せればそれで良い」


丸襟の淡いピンク膝丈ワンピースのスカート部分は四段フリルで濃さの違うピンクになっており、腹部は臍の右側に5㎝くらいの首にピンクのリボンをつけているクマのぬいぐるみデザインの刺青が見えるようにレースになっている服装

丸く少し垂れている目とお尻までの長さを耳より少し高い位置でツインテールにしているピンクの髪という可愛らしく少女のような外見とは違い中身はさっぱりしているようで智晃はそのギャップにやや驚いた



「志津梨」

志津梨
「…分かりました。仲良くします、きっと」

智晃
「よ、宜しく?」


苦笑しながら声を掛ける智晃へ志津梨は、ちらっと視線を向けてからすぐに凛へ戻す



「由岐平はいつもの場所ですか?」


また新しい名前が出てくると智晃は、この人が二人目の紹介したい人かと思った
だが、志津梨はその名前を聞くと僅かに眉を上げ


志津梨
「はい、変態はいつもの場所です。会いに行くんですか?」


「ええ。智晃を紹介しなくてはなりませんからね」

志津梨
「そうですか」

智晃
(そういや、さっき壱樺さんが言ってたのも今から行く人の事だよな多分。…そんなにやばい奴なのか…?)


仲間に変態だと呼ばれるその由岐平という人物に智晃は会いたくないような気分になってきた

その後まだ訓練を続けると言った志津梨を残して智晃と凛は最後の目的地へ向かう



/ 153ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp