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彼岸花を抱いて

第14章 新しい生活 新しい仲間





「智晃、着替えるので私の部屋の前まで来ていただいても宜しいですか?」

智晃
「え?おう」

壱樺
「凛に変な事をするんじゃないよ?」

智晃
「は、はい」


智晃は思った…


智晃
(凉晴が増えたみてぇだ…)


壱樺の怖い目付きに反射ですぐに返事をし、既に階段を上り始めている凛についていく。
凉晴と壱樺は来ないようだ



智晃
「すげぇ城だな」


「広くて疲れてしまいますよね」

智晃
「確かにこんだけ広かったら、疲れるな」


困ったように笑う凛に、此処に住んでいてもそんな風に思うんだなと感じた。
暫く長い廊下を歩くと一つの扉の前で凛が脚を止める



「此処が私の部屋です。…少し待っていてください」

智晃
「おう」



ー 10分後 ー



がちゃり、と音がしたのでそちらに顔を向けると智晃の前に現れた凛は今までよりも神秘的な空気を纏っていた


デコルテ部分が大きく開いた白のワンピースで前側は今まで隠れていた右膝の上太腿側面に白い大きなダリアが数個に薄い緑の蔓が巻き付いたデザインの刺青が見えるくらい丈が短く後ろにかけて長くなっていて裾はレース、腰から伸びる水色のリボンはダリアの刺繍、二の腕から手首までバルーンの様になっている透け感の袖…
その美し過ぎる姿に智晃は眩しげに目を細めた



「お待たせしました」

智晃
「いや、別に待ってねーよ」


「ありがとうございます。…智晃の部屋は此方です」


そして、かつんとヒールの音をたてながら歩く凛の後ろをついていく。
少し歩いた所で止まると、凛が智晃を振り返る



「此処が貴方の部屋です。…入ってみてください」


そう促されて智晃は立派なドアノブを回し扉を開く
広過ぎる部屋に智晃はきょろきょろと視線を滑らせる


智晃
「広過ぎ…ねぇか?」


「寛げるので良いと思います」

智晃
「そうか…」


慣れるのには時間がかかりそうだと、智晃は思った



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