第3章 一章
「ただいまー。」「おかえりー、集金できたか?」
「その場でジャンプしろって言って何とか。」「・・・後輩いじめんなよ」
小西くんを垂直跳びさせて、有り金巻き上げた後。
執務室まで戻ってきた。既に他のメンバーも勢ぞろいしている。
そして、成果のほどはというと・・・。
チャリン、チャリン・・・コロコロ。
「357円・・・」「ショボい」「しけてやがんなぁ」
「食戟してこの部費とか・・・」
呆れて物も言えないという一同。が、
「可笑しいよね・・・私確か食材費として5000円渡したはずなのに」
錬金術か何かかな?それ以上に神菜の心は冷めていた。
垂直跳びだけで済ませただけ優しいと思う。
何に使う為にがめたか知らないが出世祈願という事で大目に見てやろう。
勿論、渡す予定であった祈願出資額は大幅カットするが、
「あの、水志先輩」「ん?」
振り向くと薙切えりなが話しかけてきた。珍しい。
「あの、昨日は申し訳ありません。」
居た堪れなさそうにこちらを見る。
「あー、アレ、気にしてないよ。運営側の責任はたしかに多少はあるけど、薙切さん達に怒っても仕方ないし、ただ常識ないなあと思ったけど」
幸い他に怪我人もいなかったみたいだし
「は、はぁ」「あ、そういえばコレ労災効くのかな?」「まぁ、学校内で起きた事故だし、病院行く場合はなら効くんじゃないか?」「あちゃー、やっぱ病院行かないとダメかぁ」
「そういえば神菜、さっきからアタシの携帯メール受信件数ハンパないんだけど、言ったの?」
「いや、病院行ってくるって書き置きして出てきた。」
メールを確認してみる。
『うちの主が病院行ってくるって書き置き残して出てったんだけど、連絡つかない(´;ω;`)』
『病院に問い合わせても来てないんだけど何か知らない?』
『主、行方不明。至急、連絡されたし』
皆の不安と心配してる様子が手に取るようにわかる文の数々。
「すぐ連絡したほうがいいんじゃない?」「え、う、うーん」
神菜が携帯を取り出すとバイブが鳴っている。
ピロリン♪
メールが来た。初期刀からだ。
『アルジから書き置きのこしたきり連絡がないんだけど、そこにいるよね?( ^∀^)
すぐに電話に出るように伝えてくれる?』
メールを見た瞬間神菜の顔は凍りついた。